占う人たち:
宇城飛翔 /
Ecstasy Tarotblade

 

About Fortunetelling

 

✓ 占いをはじめたきっかけは?

以前は占いに対して面白いと思う反面、断定的に未来を語られてしまうことへの抵抗感もあり、一定の距離を取っていました。ところが、あるイベントで今一緒にユニットを組んでいる婀聞マリに占ってもらって、断定的でない未来を語り合うという占いもあるのだと知り、タロットカードに親しむようになったのがきっかけと思います。

 

✓ 占いのスタイルは?

トートタロットを使っています。個人鑑定が多いですが、グループとかその場全体に対して鑑定をしたりもしますね。最近は、リーディング中に絵や落書きを描いてもらったり、火を眺めてもらったりしています。

 

✓ 占いを行うときに気をつけていることは?

エネルギーのリソースを確保することです。確保というか感じること。

 

体の熱感とか重力とか、その場の光とか。そういうものを思いっきり感じると、結構思い切ったリーディングができます。例えば、カードの意味はこうなんだけど、どうも直感的にはこうなんだよな、て時に、そういうエネルギーを感じていると、その時々で最適化されたものが出やすいんです。

カードの意味に頼った方が楽なんですが、それだけだとあんまりいい占いにならない。そうでない占いをするために、何かのエネルギーに頼っています。自分が今いる部屋とかではなくて、エネルギーの場に身を置く。リーディングの内容以外でも、空間の強度を高めるというか、お互いにカードを眺めていくわけですから、ある一定の没入感をその場に立ち上げるんですね。そういう時、体調悪いと中々上手くいかない(笑)心身ともにエネルギーを満たしてそれを感じるっていうのは占う上でのライフラインです。走ったりしてます。

 

✓ 占いのGood and Badは?

自分のパーソナリティをいかに相対化できるかにかかってます。

占う相手が今日初めて会う場合や以前からお互い知っている場合など、親密度は様々です。いずれにしても「俺が」という感覚を消していって、相手の中の「あなた(宇城)」と「相手自身」の対話にしていく。僕はあまり出来の良い人間ではないので、自分のつまらなさがすぐ出てしまう。

つまらないことは言いたくないので、「俺」という感覚をできるだけふわっとさせます。そうすると、断定的でリニアな語りはなくなります。なので感覚としては、自分がふんわりしたお化けになればGood 俺だー!と汗吹き流したら Badですね。

 

✓ 占い師としての人生を振り返って、想うことは?

ワークというか修行そのものです。最初はカードの意味とかほぼ分からない、完全な丸腰でリーディングを始めました。そうなると必死なんですが、以外と相手も丸腰になってくれて、丸裸で語り合えたりします。ドイツに行った時に、日本語も英語もできないドイツ人を占ったこともありました。

泣いたり笑ったりしながら未来について語るのは、本当に幸せな時間です。占い師だと標榜するのは面白い負荷だなと感じています。

 

✓ ETBに占ってもらうには?

ETBのSNSアカウントか、それぞれのアカウントがあるので、そちらからご連絡ください。

 

 

About You

 

✓ 占いでデュオというのは珍しいと思います。どうですか?

二人ともトートタロットを使うのですが、占い方がかなり対照的だと感じています。自分はスピード感を大切にしていて、大喜利的なリーディングをよくやる。デュオでリーディングする場合は、僕のリーディングをオラクル的な一つの足がかりとして、詳細を婀聞さんが読んでいくというのをやったりしています。

 

✓ 「正しいタロットからの逸脱」「酔っ払って占おう」といった刺激的なワークショップを展開されてきました。その発想や目論見などについて教えてください。

多くの場合、占いやタロットに対しての先入観や敷居の高さを感じることが多いのではと考えて、「まずやってみること」をテーマにワークショップを開いています。

 

✓ 「正しいタロットからの逸脱」とは、どういうことでしょう?

敷居の高さとは、様式や決まりの多さだと考え、そういったオーソドックスを踏まえつつ、より自由に占おうというものです。

 

✓ 「酔っ払って占おう」では、本当に酔っ払って占えましたか?

予想以上に多くの方に来ていただき、最終的にはベロベロでした。お酒の力は偉大です。

 

✓ 宇城さんは、元レスキュー隊員で、ヒップホップ、日舞、陶芸と、一筋縄ではいかないタグをお持ちです。そのなかで「占い」はどういう位置付けですか?

自分の中では一貫性を感じています。人は一瞬で財産を失ったり肉体を損ない、死んだりします。踊りに関してはどうしようもなく自分の重く不恰好な「体」があり、粘土にも熱力学的な限界があります。

その限界としての現実と、現実を超えていこうとする行為として、「占い」も同様です。占うように踊り、粘土を捏ねるように占えたらと考えています。

 

 

About Traveling

 

✓ 今住んでいる街とその印象を教えてください。

今千葉県の船橋市というところに住んでいます。
最近駅ビルに、いい魚屋さんが入ったので通っています。
刺身が旨いです。

 

✓ 今まで住んだ街、訪れた街などで、特に印象に残っているのは?

ベルリンですね。街と人と多様性に驚きました。それと屋久島。屋久島にはいくつか滝があるんですが、そのうちの1つが自分にとって特別な場所になっています。

 

✓ 旅の必需品は?

タロットカードですね(笑)

 

✓ 次は、どんな旅がしたいですか?

シルクロードをヨーロッパ側から日本にかけて辿る旅を計画しています。

 

 

宇城 飛翔 / ウシロ アスカ
陶芸家 / 1990​年生
Twitter / Web

レスキュー隊員として消防署に勤務する中、陶芸に出会い作陶を始める。

日本舞踊、ストリートダンス、現代魔術、タロットリーディング、ヨガをライフワークとし「踊り」と「ものづくり」の交点から、現代におけるシャーマニズムの実践・研究に取り組む。

惑星詩人協会 : BARDS Tokyo / BARDS London / BARDS Berlin / 海王亭主催
http://planetarybards.net/

タロットリーディングユニット「Ecstasy Tarotblade」
極彩色プロジェクト「Code Animatic」「404」