CBDバビデ部の中間報告
#1 CBDオイルとの邂逅



 BARDSセルフケアプログラムの大人気企画・CBDバビデ部が、
 SOLAR3RDに舞台を移してカムバック!

 新連載「CBDバビデ部の中間報告」は、CBDバビデ部発起人のジョーキさんが実際に試したカンナビノイドアイテムを気ままにレビューするコラムです。


CBDバビデ部とは?
 BARDSセルフケアプログラムの一企画。
 CBDMANiAの澄子@sumikokawai、ジョーキ@kagikko 、円香@kamadooma 、CBDバビデ部による情報交換&チル会。アスリートも支持する注目の植物由来成分CBDってそもそもなに? 医療大麻って本当に合法で安全? オイル、ワックス、グミ……どれがいいの?
 CBD持ってない人も、これから買いたい人も、何買ったらいいかわからない人も、既にかなり掘ってる方も最新情報をチェック!
 ……することができた。2020年7月に終了。


 第1回ではCBDオイルをご紹介。
 ヘンプ特有の草っぽくて苦〜い味がするんでしょ? と思いきや、最近のものはそうでもないらしくて……?






 「CBDオイルはまずい」とよく言われる。個人的にはそこまでまずいと思わないし、周りにも「むしろあれがいい」と言う人が多い。しかし、あれはどうやら平均的には「まずい」と評価される味らしい。独特ではある。舌下に垂らした瞬間、青臭さでも苦さでもない「草」としか言えない風味が口と鼻を支配する。「CBDオイルを垂らしますよ」と断らずにいきなり垂らされたら、たぶんすごくビックリして表情が変わると思う。

 あれは、たしか2017年だったはずだ。VapemaniaPharmahempの正規販売店として営業を開始した頃だった。以前よりカンナビノイドに興味があった私は、初めてPharmahempのCBDオイルを購入した。5%含有の製品で、主にそのまま舌下に垂らして摂取していた。コーヒーに混ぜることもあったが、「草」フレーバーを苦さでごまかす感じが微妙だった。やがて私の興味は手っ取り早いCBDリキッド(Vape)製品に移り、オイルはあまり摂取しなくなった。「経口の場合は成分の摂取効率が悪い」という説に影響を受けたせいもあるが、なんだかんだ「草」のクセのある味よりもVapeの人工的な味の楽しみを選んだのだ。「CBDオイルはまずくない」と胸を張って言える立場ではなかったのが今ではわかる。


 先日(2022年2月8~10日)、東京ビッグサイトで開催された健康博覧会に行った。直前にとあるカンナビノイド製品代理店の方がSNSに出店情報を出しており、リンクから飛んでみると他にも多くのブランドの出店があった。昨年度からCBD製品の出店が多くなっているようだ。近年はCBD以外のカンナビノイド(CBN、CBG、CBT、2022年3月に指定薬物となったHHCまで)も注目を集めるが、大きなイベントに堂々と銘打って出せるほど浸透した象徴として「CBD」の3文字が機能するのだろう。数年前は「大麻=麻薬」という固定観念が今より強く、CBDもまだまだ偏見を持たれていたと思うが、今やビッグサイトのイベントにその名前が堂々と躍っているのを見て時代の変化を感じた。

 大きな会場を歩きながら、あちこちのブースで試飲や試食をして回った。オイル以外にもCBDを含んだグミなどのエディブル、本格的なコーヒー豆まであり、市場の盛り上がりを実感するには十分すぎるほどだった。
 中でも目を引いたのがPharmahempのブースだ。見覚えのあるCBDオイルのボトルをそのまま拡大した立体ポップが置かれ、後ろの壁面にはスポイト一体型の蓋が外れてオイルがほとばしるイメージがプリントされていた。サイズの小さな製品をわかりやすくアピールする、上手なプレゼンテーション方法だと思った。某エナジードリンク会社の、車の後ろに大きな缶をくっつける手法に近い。

 引き寄せられたところへ、すかさず係の人が「試してみますか?」と声をかけてくる。満面の笑みで「はい!」と答え、勧められるがままに初めて見る白いパッケージのオイルを垂らしたスプーンを口へ運んだ。

 その瞬間、ほんのり甘いバニラの香りが口に広がった。そしてかすかなミントの爽快感が鼻へ抜けた。「草」の香りがしないことに驚いた。記憶の中のCBDオイルと印象が一致せずうろたえた。あなたは本当にあのCBDオイルなんですか、あのときの草の香りはどこへ行きましたか。ノスタルジーが空振りして、気持ちはまだら模様になった。私はCBDオイルのことを何も知らなかったのではないか? そんな気さえした。数年越しに再会した相手は、私の知らないところで別の顔になっていたのだ。脳内で、彦麻呂が「これは草の同窓会や~!」と叫んだ。

※CBD7%フレーバーオイル FOCUS ミントバニラ味
コーヒーに入れても素直に美味しい。

 結局、他のCBD製品ブースでも試せるものはすべて試し、かなりの量のCBDを摂取した状態でビッグサイトを後にした。昔何かのイベントで通りかかった記憶のある連絡通路の窓から、昼下がりの日差しが柔らかく入り込んでいた。肩の力がすっと抜け、足取りはふわふわ軽くなるようだった。今なら素直に「CBDオイルはおいしいです」と言える気がした。



ジョーキ
 サウナ×人を掘り下げるリトルプレス『トトノイ人』編集人、CBD井戸端会議グループ「CBDバビデ部」発起人、オープン・ダイアローグ・ネットワーク・ジャパン正会員。Twitter

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 発行日 :2022年3月21日
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